介護支援専門員(ケアマネージャー)

「ケ」で始まる資格
介護支援専門員(ケアマネージャー)試験の概要と合格者による体験談

介護支援専門員とは、要介護者や要支援者の人の相談や心身の状況に応じるとともに、サービス(訪問介護、デイサービスなど)を受けられるようにケアプラン(介護サービス等の提供についての計画)の作成や市町村・サービス事業者・施設等との連絡調整を行う者とされています。
また、要介護者や要支援者の人が自立した日常生活を営むのに必要な援助に関する専門的知識・技術を有するものとして介護支援専門員証の交付を受けた者とされています。

ケアマネージャー試験に合格してもすぐにケアマネジャー業務を行うことはできません。試験合格後に介護支援専門員実務研修を修了し、介護支援専門員資格登録簿への登録が必要になります。

受験資格:従来は介護などの業務従事者などについても受験資格が与えられていましたが、2018年度(第21回)からは条件が厳しくなり、以下①②のいずれかを満たす人が対象となりました。
1.特定の国家資格を保有している人
医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士(管理栄養士含む)、精神保健福祉士のいずれかを保有し、これらの国家資格に基づく業務の実務経験が通算5年以上であり、従事した日数が900日以上であれば受験資格を得られます。
2.介護施設などで相談援助業務などに従事している人
上記の国家資格を保有していない場合でも、生活相談員、支援相談員、相談支援専門員、主任相談支援員として、受験資格に定められる対人援助業務に通算5年以上の従事期間があり、900日以上の従事日数があれば、受験資格が与えられます。
なお、各都道府県において若干異なる場合があるため、受験資格の詳細は受験地の担当部署に確認し、しっかり把握しましょう。

受験料:6,600円~14,400円(都道府県によって異なります)

合格率:以前は13~21%台で推移していましたが、受験資格が厳しくなってからは10%程度に落ちてきました。

試験日程:
毎年10月に1回のみ実施

試験内容・科目:問題形式は5つの選択肢から正しいものを複数選んで回答する五肢複択式であり、ほとんどの都道府県で解答はマークシート方式が採用されています。
試験時間は120分間。問題数は以下の配分で計60問あります。
①介護支援分野(25問)
介護保険制度の基礎知識、要介護認定等の基礎知識、居宅・施設サービス計画の基礎知識等。
②保健医療福祉サービス分野(35問)
・保健医療サービスの知識等の内容(20問)
・福祉サービスの知識等の内容(15問)。

試験会場:各都道府県により会場設定、数箇所で実施。

合格発表日:12月

願書受付期間:6月中旬〜7月中旬

実施機関・問い合わせ先:
各都道府県・介護保険担当部署に問い合わせてください
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000054119.html

活かせる仕事:ケアマネージャー資格を取得してケアマネージャーとして仕事に就けば、仕事における活躍の場が広がっていきます。居宅介護支援事業所などでケアプラン作成中心の仕事に就いたり、介護施設の事務室や、キャリアを積むと地域包括支援センターなどの仕事もできるようになります。
また、資格取得してケアマネジャーの仕事に就かなくても、資格を持っていることで介護業界からは専門知識やスキルを持つ人材であると評価され、転職時や待遇面でも有利になるでしょう。
なお、介護の仕事って一般的に給料が安いというイメージがありますが、ケアマネージャーの平均年収は350万円前後で2021年に行われる介護報酬改定が期待されます。